交通事故症状

むちうち症など
よくある症状について

むちうち

交通事故の衝撃

交通事故の症状

車が衝突すると乗員に時速25キロで約2トン、時速40キロで約2.8トン、時速55キロで約3.7トンもの衝撃がかかり、体には想像以上の衝撃が加わります。

こういった衝撃により体の至るところで歪みや詰まりが起こります。これが原因となり、むちうちや体の痛み、様々な症状を引き起こすのです。

交通事故の症状

むちうち 筋肉の痛み めまい 頭痛 しびれ 打撲

交通事故のときに衝撃を受けやすい首には、脳と体をつなぐたくさんの神経が通っています。首の骨が僅かにずれているだけでも、神経が圧迫されたり、傷ついたりして、さまざまな症状が起こります。

また、事故直後には自覚症状はなかったり、あっても軽い痛みだけで、事故の後、1~2日たってから症状が現れることが多くあります。受傷から1週間たってから発症する場合もあります。

交通事故では、日常の怪我では痛めない部分にダメージを受ける事が多く、放置すると痛みや機能障害、二次的障害(肩こりや腰痛)へと発展する事があるため、できるだけ早く受診するようにしましょう。

むちうち症について

むちうち症は、交通事故の衝撃で筋肉や靱帯が傷ついてしまうことから起こります。大きな衝撃を受けた後に起こる原因不明の頭痛・肩こり・めまい・耳鳴り・眠気・吐き気・手足のしびれといった不定愁訴の症状をまとめて、むちうち症と呼んでいます。

交通事故でダメージを受けた筋肉や靱帯などの傷は、レントゲン写真やMRI画像などには写らないため、西洋医学では原因を特定することができません。外傷や自覚症状がなくても、しばらくしてからさまざまな症状が現れることもあります。

むちうち症の治療法

  • 急性期 (受傷~1ヶ月)

初期治療として大切なのは、安静にして患部を冷やすこと。炎症を起こしているときは患部が熱をもっているので、冷やすことで早く炎症が治まります。シップ薬には炎症を抑える成分が入っていますが、実際に患部を冷やしているわけではないため、氷や保冷剤を使ってきちんと冷やすようにしましょう。

  • 亜急性期 (1~3ヶ月)
  • 慢性期 (3ヶ月以降)

本格的な治療や施術は、炎症が治まってから始めます。初期治療で首を安静にしていたので筋肉や靱帯の損傷は回復しますが、代わりに柔軟性が失われてしまったり、自由に動かなくなったりします。それを元の状態に戻すために、温熱療法やマッサージなどを行います。さらに、整骨院では、むちうちで衝撃を受けた首だけでなく、患者さんの体質や症状に合わせて全身に施術を行います。骨格に歪みが出ていたり、ほかの部分の筋肉や靱帯に負担がかかっていたりすることがあるので、全身を見ながらケアしていかなければなりません。

むちうち症の代表的な症状

肩こり・首や肩の痛み

首を曲げたり回したりすると痛い。動かさなくてもずっと重いような痛みがある。 肩や首が動かせない。普段はなんともないのに集中して作業をすると首や肩が痛み出す。これらは、むちうちの70~80%を占めると言われている頸椎捻挫の症状です。

めまい

座っているのにグルグル回っているような気がする。立っているとき、歩いているときに地面がフワフワと安定しないような気がする。動いた瞬間にクラリと意識が遠くなる。これらはむちうち症のひとつで、首を通っている交感神経がダメージを受けたときに起きるバレ・リュー症候群の可能性があります。

耳鳴り

耳の奥で「ザー」「ジー」といった音が鳴っているような気がする。 ふとしたときに「キーン」という音が聞こえるような気がする。心臓が脈打つようなリズムで継続的に音がする。これらもバレ・リュー症候群の可能性があります。衝撃のショックで耳の奥の筋肉がずっと緊張したままの状態になってしまったときにも起こります。

頭痛

頭痛は、むちうちでは非常によく見られる症状です。頸椎捻挫、バレ・リュー症候群、神経根症状、いずれの症状でも頭痛が起こる可能性があります。

こんな症状も起こります

目が疲れる

交通事故の衝撃で、脳内を流れる血液量に変化が現れることから、目の疲れ、かすみ目などが起こることがあります。

のどの違和感

事故の衝撃で、脳底を走っている動脈の血行が悪くなることによって起きる症状です。声を出すときにのどに違和感を感じることがあります。

顔が動かしにくい

頸椎の神経が圧迫されたり、脳の血行が悪くなったりしたときに起こる症状です。顔の痛みを感じたり、しゃべったり笑ったりするときに違和感を覚えることがあります。

記憶力の低下

脳底動脈や脳幹部の血行が悪くなることで起きる症状です。また、注意力が散漫になったり、集中しようとしてもできなくなることもあります。

食欲不振・消化不良

頸椎の神経が圧迫されたり、脳の血行が悪くなったりしたときに起こる症状です。食欲が出ない、胃がもたれる、吐き気がするなどの胃腸の障害も、むちうちが原因で起こることがあります。

手足がしびれる

神経根に傷がつくと、手足がしびれることがあります。片方の手や足だけがしびれたり、動かしにくくなることもあります。脊髄症状型では、しびれなどの違和感だけでなく、歩行障害にまで至ることもあり、治療に時間がかかります。

頻尿・便秘

むちうちのなかでも脊髄症状型は、内臓に障害が出てくることもあります。泌尿器や大腸の障害も起こることがあります。